一輝と菜月を乗せた観覧車は、上へと登っ行く。一輝は、菜月を見つめた。「この四年間、菜月がいたから頑張ってこれた。何も言わず、黙って僕に尽くしてくれた。だから大切にしたい…。そして年の差なんて考えたくもない…」「一輝さんどうしたの?」一輝に見つめられている菜月は、恥ずかしかった。「菜月‥」一輝は、菜月を抱きしめ熱いDeepkissを交した。一輝は菜月の事が愛しくてたまらない。「女房には悪いがこれが男の本能なのかと…」一輝はつくづく思った。結婚して五年…一輝は、一度も浮気をした事が無かった。観覧車が下へ降りて行く。「一輝さん…ありがとう。」「菜月…」寄り添う二人は、腕を組ながら、観覧車から降りた。「何処かご飯食べに行こうか?」菜月は、「はい。」と頷き中華街に向かった。菜月は、飲茶セットと杏仁豆腐、ジャスミン茶を注文した。今宵の一時が一刻と過ぎてゆく。そして、一輝の携帯が鳴った。奥様からだった。「一輝さん、ごめんなさい。奥様に心配を欠けさせてしまって…今日はごちそうさまでした。」菜月は、一輝に頭を下げ、二人は、店を後にした。「一輝さん、奥様を大切にね!泣かしたらダメよ!」菜月は、奥様をねぎらった。