菜月は、一弥の夜の舞台を観劇に行く支度をした。そして、啓子は、菜月の到着を待っていた。啓子は、菜月との面識はないが、一弥の愛人となると、どんな人なのか気になってしかたがなかった。会場の受付には、啓子が挨拶回りをしていた。しばらくすると、菜月が、招待状を持って到着した。女の感が走る…。菜月は、挨拶回りをしている啓子を見て「あの方がきっと、一輝さんの奥様なのかも…。」菜月は、啓子に、招待状を差出し、頭を下げた。啓子は、菜月を見て、圧倒された。着物が似合い、品の良さ、どことなく、色気があり、同性から見ても、何か、光る物があり、吸い込まれそうな雰囲気を持っている。「きっとこの方が…。」啓子は、何も語らず、菜月を案内した。そして、「奥様‥すいません。神無月菜月です‥一輝さんの‥」「菜月さん‥何も言わないで下さい‥。一弥がお世話になり、申し訳ありません。今後も、葉月一弥を宜しくお願いします。」啓子は、菜月に頭を下げた。菜月は、「啓子さん‥今度、私のマンションに遊びに着て下さいね。」菜月は、啓子に住所と連絡先を教え、啓子は、その場を後にした。
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