「けっきょく、ゴムなんか使わなかったな・・」
「出来ちゃったらどうする?」
「責任取るに決まってんじゃんか・・」
「産んでもいいの? 堕ろさせるの?」
「産んでくれるなら、家を出て二人で暮らせるところへ逃げるよ」
「・・・兄貴、大好き。愛してるからね・・浮気しないでね」
妹は、俺の唇を強く吸った。俺は舌を絡ませて、それに応えた。
「愛してるよ、○○○」
「あたしも愛してるよ、○○○・・」
もう、永遠のループにはまったかのように、何度も何度も身体を
求めたくなってしまった・・。
少ししてから、俺らはようやく服を着て立ち、屋上に出て初日を拝んだ。
他の宿泊客に頼んで撮ってもらったその時の記念写真は、初日を
バックにシルエットでキスしている写真になった。
一枚ずつお互いに持っている、大切な愛の証です。
あれから7年後のいま・・・。
俺は親元を離れて自立し、こつこつと働いて、
いまは友人と起こした小さな会社で取締役兼平社員をやっています。
歳もとって、俺は27で妹は26になった。
俺は独身で、妹は24で結婚したけれど今は×イチで子持ち。
仲良く3人で、3LDKのマンションで暮らしています。
すべてを明かすと・・妹と俺の友人でもある元旦那との離婚劇は、
3人で書いた筋書き通りの極秘話。そして、子供は俺の子だ。
妹との関係、そして俺の子を妊娠してしまった事・・すべてを
隠さずに友人に相談し、友人と妹が偽装の出来ちゃった結婚。
奇形を心配したけれど、見た目は五体満足な子供が生まれて、
しばらく成長の様子を見たところで離婚した。
その後、子供の事もあるので俺と同居して働き、次の御縁を待つ
という話で親を説得してある。しかし、実は実兄の内縁の妻だ。
念のため、妹は元旦那の姓のままを名乗らせ、近所の人には
素性(兄妹だという事)を隠したままうやむやにしている。
おそらく、恋人が同棲しているとしか思っていないだろう・・。
俺は最愛の人を法的な妻には出来ないが、誰よりも幸せな家庭
を持っていると信じている。実の妹を誰よりも深く愛し、妹も
俺を誰よりも愛してくれている・・。
※2ちゃんねる