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緋色2

ナナ  2008-07-29投稿
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始まりはいつも唐突だった。
下に、つい4ヶ月前、結婚したばかりの両親がいても気にしない。時間も決まってない。どちらの部屋でヤるかも関係ない。

いきなり掴みよせられたときはもう、強く顎を下から上げられ噛みつくキスが始まっていた。

「………ッ!」

息苦しさと苛立ちをいっしょくたにして、理央は、覆い被さる肩へ拳を打ち付ける。
もちろん、鉄の固さが返るだけなのはとっくに学習ずみだが、ただの言いなりは腹の虫が治まらない。

「オニイチャンの好きなところはここと…ここと」
「………んっ!」

乱暴に口付けたかと思うと、浅い啄みに変えながら仁の長い指が下肢へ降りてくる。

「は………」

わざとらしく唇を重ねたまま、薄い生地のハーフパンツの上から内股を撫で上げ、脇腹を滑ってくる。

吐息が、まざりあう。

「すっかり、やーらしい体になっちゃって。オニイチャン」
「だ、れの……せい」
「俺のせいって、それ誉め言葉?」
「うるさい!」

嫌だと言えない。
最初は確かに、母親を安心させる為だったはずなのに。

今は。

溺れている。確かに、確実に。

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