まるで、俺の緊張を見透かすような真衣の言葉に俺は恥ずかしくなってしまった。
そして、会場近くの駐車場に着き、高さ五階ほどの立体駐車場の屋上に車を止めた。花火が始まるまで時間があったので会場付近の屋台などを観て回った。
途中に通りかかった店先で小型犬が縄につながれてねそべっていた。そこで真衣は足を止め「かわいい、私も飼いたいんだけどマンションだからペット禁止なのよ」と話した。するとその店の店主が「こんなベッピンさんに飼われたらこいつも幸せだよ」と笑って彼女に犬を抱かせた。
その犬は暑さで疲れているのか暴れることもなく彼女の胸に顔を埋めた。『くっそー、うらやましいポジションだよなぁ』俺が心の中で悔しがっていると
「岡本くんも抱く?」と言って犬を胸から引き離そうとした。その瞬間その犬に彼女服の胸元が引っ張られた。