商店街に夕闇が迫っている。澄江は家路へとママチャリを急がせていた。
もう娘の梨絵が大学から帰ってきている頃だ。
今日は隣の佐藤さんと新宿へ氷川ひよしのコンサートに行ったので、普段より買い物が遅くなってしまった。
「早く夕飯の支度をしないと。」
自宅の横に自転車を停め、カゴの中の袋を手に下げて玄関のドアを開けた。
玄関に入ると、澄江はすぐに見慣れぬ男物のスニーカーが二足あることに気がついた。
梨絵の彼とその友達だろうか。しかし彼がこんな平日の夕食時に来たことは、今までなかった。
買ってきた食材を急いで冷蔵庫に入れ、階段を上がって梨絵の部屋のドアの前に立った。楽しそうな笑い声が聞こえる。少しほっとしてドアをノックした。
「あっ、ママお帰り!」
梨絵の声だ。澄江がドアを開けると、部屋には梨絵と同い年位の若い男が二人いた。一人は背の高いがっちりした体型、もう一人は少し小柄で眼鏡をかけている。何故か三人とも立ち上がって澄江のほうを見ている。
「あら、お友達?」
「うん、安藤君と中山君。同じクラスなの」
「こんばんは、おばさん」
澄江が部屋に入ると、挨拶しながら二人の男が妙に近くまで寄ってくる。
澄江は変にどきりとした。
「じゃあ早速始めようか」
「うん、安藤君。よろしくね」
がっちりした男と梨絵の不可解な会話に呆然としている間に、澄江の後ろに中山が回り込んだ。
そして両腕を澄江の前に回し、そのまま強い力で梨絵のベッドに座らせた。
「何するのっ!?」
澄江は叫んだ。
梨絵はそんな母を微笑みながら見ている。
「梨絵!助けて!!」
安藤が澄江の前にひざまずき、澄江の両膝を持ち上げた。スカートがまくれ上がり、パンティが見える。膝までのストッキングを履いていたのでパンティ一枚だ。