「・・・・・・ん」
良介が唇を離すと天音は名残惜しそうに吐息を漏らした。一方良介は起ったのがばれていないかソワソワしている。
「うん、上出来!じゃケーキ食べようか。お土産に買って来たんだよ。」
天音は紙袋を見せるとキッチンへと駆けていった。
良介は胸を撫で下ろしたどうやらばれていないらしい。天音と恋人?になってからはや4年、抱擁や腕組みは日常茶飯事・・・恋人になる前からだが。先ほどのようなキスをするようになってからはや4年、そうなればもうヤることはただ一つ、しかしそれができずに良介は悩んでいた、有名進学校に通っているとはいえ、良介もまだ16歳、穴があった入れたい思春期真っ只中の青少年である。以前友人に
「付き合ってからどのくらいで抱くのが普通かな?」 と、聞いたところ。
「さぁ、なんかの雑誌には1ヶ月とか書いてあったけど?なんだ東雲おまえ彼女もちか!?」
この後、女に飢えたクラスメイト全員に尋問されたが彼女が誰かは言わなかった義理とはいえ姉が彼女なんて身内にすら言えないのに皆にバレたらら何をされるかわかったもんじゃない。この時は皆を黙らせるのに必死で特に気にならなかったけど。
「そっか、1ヶ月か・・・」