俺はその日、
浅川と一緒に昼飯を食べる事になった。
屋上に出た俺は
気になっていた事を聞いた
「浅川の下の名前って、
なんて読むの?」
「しのぶだよ。」
「しのぶかぁ…。綺麗な名前だな。あの、しのぶ…て読んでもいい?」
「うん、いいよ。
…君の名前は?」
「…名前言ってなかったな。植田洋明です。」
「ひろあき。…じゃあ、
俺も洋明って呼ぶ。」
そう言って、青空の下
詩喜は俺に微笑んだ。
その瞬間、
自分の気持ちに気付いた。
俺は、詩喜の事を
この短い時間で
好きになっていた。