衝撃的な話だったけど、俺はホッとしてた。
虎太郎と、血の繋がりの無いことに―。
虎太郎の事が、好きだと気付いたから。
家に帰ると、虎太郎が玄関先で仁王立ちしていた。 今日は、試合がない日だっけ?
「何処に行ってた?」
「学校だけど?」
「嘘つきは、お仕置きだ」 虎太郎は、俺を担ぎ上げると、寝室へと向かった。 俺をベッドに降ろすと、虎太郎は、おれ自身をズボンの上から、撫でた。
『お仕置き』と言う言葉に反応して、孤立していた俺が、ピクピク脈を打つ。 でも、撫でるだけ。
物足りなくて、俺は虎太郎の手のひらに、腰を擦り付ける。
「物足りない?握って欲しい?舐めて欲しい?」
「舐めて…」
「じゃあ、正直に答えて。何処に行ってた?親父に、聞いて来た?ホントの事」「何で、知って…」
起き上がろうとしたら、肩を掴まれて、元の体勢に戻された。
「学校から、お前が無断欠席してると電話があった。サボりなんてしないお前が、サボってまでしたい事って考えたら、だいたい察しがつく」
話してる間も、ずっと俺自身を撫でるだけ。