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輪廻  2008-10-30投稿
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―今年から新しく入った、
若い女の先生。―\r

生徒にはこれだけの情報しか伝わっていなかったため、
この先生の初めての授業があまりに退屈だったことに、クラスのほとんどが動揺していた。

―橋那 利葉(ハシナ リヨ)―\r

キーン、コーン、カーン…

「オイ、どうなっちまうんだよ…この先。」

新任、橋那利葉の情報を一番にクラス中に伝えた生徒、塚本 吉城(ツカモト ヨシキ)がうめいた。

まさかの新任早々、挨拶もそこそこに授業開始とは、クラス全体が予想していなかった事態だった。(この反応から無論、ここは進学校ではない…。)

「どうって…。」

応えたのは村井 長政(ムライ ナガマサ)。

このクラスの¨副¨委員長でもある。

授業終了直後の今、クラス全体が文句を言い合っている。

「ナガマサよ、今年ウチの担任まだ決まってないらしいぜ。もしかしたら…。」

いくら副委員長とは言え、
あの担任には物怖じしてしまうだろう。

長政は考えたくなかった。

担当は英語。
せめてそれだけにして欲しいと長政は思っていた。

―どうかあの先生は違うクラスに行きますように…。―

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