「お邪魔します」
「はい、どーぞ。」
彼は寝過ごして乗り換えに失敗してしまったのだ、と私に説明した。
「はい、タオル。寝過ごしちゃうほど眠いんでしょ?さっさとシャワーして寝なよ」
「ありがと…ございます。」
申し訳なさから声が小さくなる彼がたまらなく愛しく感じてしまい、
「そんなかわいい落ち込み方しないでよ。怒るに怒れないじゃん」
そう言ってバスルームに押し込んだ。
私はベットの横に彼の分の布団を敷き、時計を見ると1時すぎ。
「ねむいぃ〜」
横になっているとついウトウト
ガチャッ
「ん?ねてるし」
ドアの音で目を覚ました
「…て…いよ」
眠気で途切れ途切れになる言葉
「…かわいいのはどっちだよ。いいから寝てろ」
「でも、髪乾かさないと、ドライヤー、風邪が」
「なにいってるかわかんねぇよ」
そう笑う彼に、
「何で笑うのぉ楽しいことあったのぉ?」
間延びした声で答える私。
「ん、まぁな」
彼が頭をぽんぽんと叩くからますます眠くなりついに私は寝てしまった。