「…ノリ。」
「何?」
「見すぎ。」
「白いなぁと思って。」
「変態。」
「隼、オンナノコみてー。」
「…(後で叩きのめしてやる)ほら行くぞ。」
ノリを連れて剣道場に入ると先に来ていて後輩達が寄ってきた。
「如月先輩!こんにちは!」
「こんにちは。」
「俺にはー?」
「ぁ、園田先輩もこんにちは。」
「(なんだその違い…。
隼もこんなやつらに微笑んでんじゃねーよ!)バシッ」
「イテッ!なにするんだよ!!
「別にー。」
「如月先輩!!大丈夫ですか?…園田先輩ひどいですよ!!いきなり叩くなんて…!」
「そうですよ!!
如月先輩大丈夫でしたか?」
「大丈夫。稽古始めようか」
「「はいっ!」」
「はぁ〜。カッコイイ…。」
「もはや美しいよ。」
ノリ「(なんだこいつら…てか隼はモテるなぁ…。強い上に、顔があんだけ整ってれば当然か。)」
道場の真ん中では、
部長と隼の練習試合。
隼は強い。
後輩の憧れの的だ。
恍惚とした表情で
隼を見つめる。
…部長もそこそこ顔はいいのに誰も見てねー。
そんな俺も隼しか見てねぇけど。
竹刀を真剣に構える隼は、普段と違うオーラで
目が放せなくなる。