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家族愛 25

ザクロ  2008-12-28投稿
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翌朝…
食卓ではいつもの時間にキッチンで朝食をとる四人…
日曜日だと言うのに、あいにくの雨…
なぜかいつもより静かな食卓だった。

「真弓は友達と映画観に行くんでしょ?」

「うん…雨やだなぁ」

みんなが窓の外を見た。

「お父さん、駅まで送ってくれないかなあ」

いつものことだが、孝行はほんの少しどぎまぎした。
真弓の方がよほど落ち着いていた。

「お前達は今日は家にいるんだな」

涼子と裕之はそれぞれ返事をした。


食事が終わって、孝行は真弓を駅まで送る。

いつになく静かな二人…

(母さんに…言わなかったんだな)

(…言える訳…ないじゃん…)
真弓はそれでも明るく冗談を言う。

(おこづかい、ちょっと追加して。口止め料だよ)

孝行はこの笑顔に救われる。真弓は本気じゃないが、孝行は二千円ほど財布から抜いて渡してやった。

「じゃ、行って来ます」

「あまり遅くなるなよ」

はあい、と言いながら、孝行に小さく手を振る娘…

可愛い普通の女子高生だった。



孝行は罪の意識にさいなまれている…

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