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家族愛 27

ザクロ  2008-12-28投稿
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そう言いながらも、まったくその通りではない。
あの時彼が…母親である自分にしたこと…
涼子は強烈な母性とそれとは少し違うものの両方を感じていた…

裕之はコタツの中から、家事にいそしむ母親を眺めている…

白いふくらはぎ…
柔らかい曲線に包まれた大人の女
裕之は朝っぱらだと言うのに、下半身が熱く脈打つのを感じていた…

涼子は孝行の様子を見に寝室へ上がってみた。

裕之との時間に何となく不安を抱いてはいないだろうか、とドアを開く。

だが、孝行は眠っていた。わざわざ起こすのもはばかられたので、涼子はそのままリビングに戻った。

裕之は珍しくまだリビングにいる。いつもなら部屋に籠っているくせに…

できるだけ母親を見ていたいと裕之は思っていた。

ぎこちない咳払いが何度か聞こえる。

雨は少し激しくなった…

「よく降るわね…真弓は大丈夫かしら…」

裕之は聞いていなかった。
真弓は映画館のはず。
会話に困ってただ言ってみただけだった。





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