「んッ、う〜ん…」
気がつくと何もない殺風景な部屋にいた。
真由美は部屋の真ん中にポツンとおいてあるイスに座っていた。
「動けない?」
彼女はロープでイスに縛りつけられていた。
酸素ボンベがなくなっていた。
酸素ボンベがないので、当然マウスピースもない。
だが、マスクはつけたままであった。
ウェットスーツも着たままだ。
「一体何があったの?」
疑問が心の中を巡った途端、部屋のドアが開いた。
「カツ、カツ、カツ…」
ドアからはスクール水着を着た3人の少女が入ってきた。
左右の2人はアサルトライフルを持っている。
彼女達は真由美の前に立った。
真由美は思わず訊いた。
「ここはどこ?あなた達はだれなの?なぜ私を縛ってるのよ?」
真ん中にいる茶髪掛かったロングヘアーの少女が言った。
「あなた、どこからきたの?」
「私は、ダイビングをしようと船に乗っていたら、難破して…」
「やっぱり島の外から来たのね。」
「ねえ!あなた達は一体だれなのってば!」
すると彼女は答えた。
「あたし達は、
school swim suit
通称、トリプルSよ」
真由美の頭には、?が浮かんだ。
「分からないでしょうね。
いいわ。説明してあげる。」
そして彼女は少し息を吸って話だした。
「トリプルS、それは島のあちこちにいるスクール水着を着た少女達の軍団よ。
そしてその軍団は多くに分かれていて、島の支配権を巡って争っているのよ。」
「あなた達も…それらの一つなの?」
「そうよ。私達の軍団名はブラック・ウィンド。
白いパイピング水着が戦闘服よ。」
「ブラック…ウィンド
黒い風…」
「そこであなたに話があるの」
「なに…?」
「この島の秘密を知ったからにはもうあなたはここからは出られない。
どう?この島で独りで生きてくには厳しいようだけど、あなたが私達の部隊に入隊するのなら、置いてやってもいいわよ。」
真由美は首を縦に振るしか他はなかった。
すると彼女はニッコリと笑って、
「そうこなくっちゃ。
そうそう。軍団内では位による上下関係があるの、年功序列なんだけどあなたは新人だからそういうわけにはいかないわ。
ちゃんと下っ端からよ。」といった。
そして真由美の縄はほどかれた。