真弓はしばらく考えていた。
このままじゃ、家族が変になりそうだとは思う。
確かに孝行の言う通りかも知れない。ぶっちゃけるなら今がいい…
でも…
「ヒクよね…こんな話したら…」
「複雑だろうな。自分達と同じなんて…」
「言っちゃおうか…」
「…いいのか…?」
「後でバレるより、マシかも…」
孝行はみんなをリビングに集めた。
そして、何もかも洗いざらい打ち明けた。
涼子は顔色を変えてうろたえた。それから怒りと嫉妬の目で孝行を睨み付け、自分のことを思い出して結局哀しい顔をした。
裕之は好奇の目で真弓を見て、孝行に反発の視線を送った。しかし結局自分を棚に上げたことを思い出して神妙な顔に戻った。
「家族の中に…こんな大きな秘密があっては…だから、ぶちまけることにした…」
しばらく誰も口を開けなかった。
「もう終わりに…なんて、無理かしら…」
震える声で涼子が切り出した。
「裕之…どう思う?」
孝行が聞いた…
「そんな…父さんこそどうなんだよ」
「父さんは…」