オレは又、女に交際を断られた。
今回で何人目になるだろう?
あまり多すぎて、数えた事がナイ。
今朝、一番に届いたメールにはこう、書かれていた。
色々考えた結果…
御期待に沿えない事となりました。本当にごめんなさい。アナタにイイ出会いが訪れますよう…
心より祈ってます。
まるで、就職希望先の不採用通知である。
なあに…
体裁良く断って来た事は分かっている。
現に…
その女、他の女にこう言ってやがった。
「あんなブサイク男に交際求められるなんて…
世界は終わりネェ」
ケッ!
悪かったな!
オレは女には縁がないんだって、つくづく思ってしまう。
知り合いの老占い師に伺ってみる。
占い師は手元の水晶玉を両手かざしながら、ジーッと見つめる。
しばらくすると…
こんな判断結果が…。
「おぬし、女には縁がないようじゃのぅ?」
「縁が無い?」
「さよう」
「何故ないんだろう?」
「姓名判断、顔相、手相、色々理由があるがのぅ。まあ総合的に判断すれば、おぬしには異性との巡り会いが無いと言う事じゃ」
ガーン!
ホントかよ!?
「じゃあ、これからも縁がないって事?」
「勿論」
「勿論って…やっぱオレは、ついてねえよなぁ」
ストレートに言われて、オレはガッカリだ。
「まあそう、スネるな」
「スネたくなるって。
ストレートに言われたらサァ」
「じゃろうのぅ。じゃがおぬし、人間以外の女には縁があるようじゃ」
「人間以外って?
宇宙人とか、異次元の妖怪だとか?」
占い師は水晶玉をジーッと見つめながら…
「女神様じゃな」
「女神様?」
「さよう。しかも、とびっきりのベッピンさん」
「どこかのキャバレーのホステスさんかな?」
「人間以外の者なら、縁があるようじゃって言ったろう」
「まさか、本物!?」
「或いは…、それに近い存在かものぅ」
思わず笑ったオレ。
「ファンタジーかよ。
人間の男と交際したがるバチ当たりの女神様って、どこにいるの?」
「知らん」
「知らんなら何故、女神様だって分かる?」
「おぬしがのぅ、数人のムチムチの美女たちと戯れとる光景が水晶玉に映って見えてのぅ」
占い師が言うにはこうだ。