高層ホテルのスイートルーム。 一人がけのソファに大きく両足を拡げてひじ掛けに脚を乗せバイブでオナニーをする貴子。
某国立医大病院の女医である。
私はオナニーをする貴子の正面に座ってその様子を観察している。
これは貴子に対する治療なのである。
「さあ、貴子、脚を伸ばして…バスローブは脱いでしまおう…」
私は貴子のソファと対面の私のソファの間にサイコロ型の補助椅子を挟み、人間一人が横になるスペースを確保した。
ちょうど貴子が横になって尻が当たる部分にバスタオル二重に敷いてある
アイマスクを掛けた貴子の手から、まだくねり続けているバイブを受け取ると貴子はノロノロと上半身を起こすとバスローブを肩から滑り落とした
そして、私の指示したスペースに身を横たえた。
私は貴子の陰部から引き出されたばかりの濡れて光るバイブに素早くリトマス試験紙を当てた。
そして又、貴子の手に握らせた。
拝むように持ったバイブを乳房の谷間に宛てがっている貴子。
私は一瞬、ツタンカーメンのマスクを連想した。
頭に束ねた髪は乱れているが、小顔の中央、アイマスクを突き上げる鼻梁、ぼてっとして微かに開いた唇…肉感的である。
乳輪は小さめで横になってもツンと天を向いている乳房、締まったウエスト、腰から下へスラッと伸びた下肢…均整の取れた体である。
陰毛は中央に拝み合わすように生え、先端は臍に向かっている。
リトマス試験紙をみる。
まだ違う。酸性域を示している。
アルカリ性を示さない。
次の段階へ進んで行かねばならない。
「貴子、五感ってわかるね?」
「はい」と貴子
「味覚、聴覚、視覚、臭覚、触覚…貴子が欲しがるオーガズムは人によって違うんだ。どうすることで得られるか、99%の人間は触覚を主体にオーガズムに達する。」
「わかります」と貴子。
「愛撫される、息を吹き掛けられる、舐められる、性器や指を入れられる、…その強弱に差はあっても全て触覚だ」
「わかります」と貴子。
「だが貴子は違う。触覚では絶頂には達しない。性器や指やバイブでは満足感は得られない筈だ。しかし、これは不感症ではない」
「次の段階に進む。アイマスクを外して…脚を拡げて私に陰部をみせて」
つづく