ラブホテルの浴室で私が先にシャワーを使い先に出て…今、美紀が中にいる…私はソファでタバコを吸っている………………一時間程前。馴染みのコンビニの駐車場に車を並べて入れたのだった。
故障した美紀の車。外は豪雨。…取り敢えず対策するため、私の助手席に乗るように勧めた。
美紀は濡れた雨具で汚すのは悪いと思ったのだろう、自分の車の後部座席で雨具を脱いでいる。私は濡れて寒気を感じてエアコンを入れた。同車種であり経験を踏まえ美紀の車の故障の原因を考えていた。…その時は真面目に。美紀が「済みません。失礼します」という声と共に乗り込んで来た手にはコンビニで買ったホットコーヒーが二本。プルトップを開けて「どうぞ」という…サービスセンターにも電話で聞いて見た。燃料は少ないが針はＥにはなって居ない。バッテリはあるのに起動しない 色んな状況を電話の向こうの顔なじみの整備士に話す…いずれにしてもヒューズか何か異常電流での電気系統だろうという。私が携帯を切り、ポケットに納めると美紀は改まるように、…「色々、ご迷惑かけます。雨の中、濡れたでしょ？…どうぞ」コーヒーを勧めてくれる。その時、初めて美紀の顔をじっくりと見た。…適度に盛り上がる胸。少し首を傾ける素振りでコーヒーを差し出す白い指。ガバガバの雨具の下にこんなバディが隠れて居たのか…。白いタンクトッブ風の上に濃いグレーのスーツの上下…。少し勃起する。……旦那は、この地にある有名なゴルフ場での接待ゴルフで一日早く昨日家を出た。仕事のため自分は遅れて今日着いた。引き続き開催される明日の業者間ファミリーコンペに旦那に参加を無理にせがまれて来た。…ところが、この豪雨のためゴルフ場がクローズとなり、今日明日のコンペは中止。懇親飲み会に変更になった。それを知ったのはゴルフ場に自分が着く前。クローズはもっと早く判ってた筈。連絡が遅い上、豪雨だから運転に気をつけて帰れ、あまり雨が酷いようならビジネスにでも泊まって帰れ。との夫からの携帯連絡。本当にいつも夫からは振り回される。プツンと切れて帰る途中に車がエンコ。…シャクに触るが夫に携帯するも飲み会で電源OFF………美紀の話しなどどうでもいいのだ。
最後の美紀の一言だった
「雨の中、ご迷惑でしょうが最寄のホテルまで乗せて頂けませんか？」
チョイ悪オヤジの私に何の異論はなかった。
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