笑子を強姦した真犯人は未だ捕まっていなかった。
笑子はまたしてもその男たちに出くわしたのであった。
「見つけた!!警察に…!」
「オイ、お前の親父の借りを返してもらいに来たんだがよ」
笑子は何のことか分からず、携帯のボタンを押す指が止まってしまった。
「外(ほか)に女作ったって言ってたろ。お前の親父」
「何でそのこと…?!」
「俺の女なんだわ、お前の親父の愛人。で、聞いたらよ、抱き続けた挙げ句、毎回のようにアイツの財布から金、持ってったらしいんだよね」
「な、そんなこと私に関係無いでしょ!!」
男たちは目を逸らさず笑子を追い詰めた。
「お前の学費?親父が払ってるらしいじゃんよ。母親は音信不通だってな?」
笑子は冷や汗が止まらなかった。
つまり自分の学費は父親が盗んだ金で払われていたということか。
しかも自分を強姦した男の、恋人から盗んだ金で。
「あのさぁ、カラダで。金なんか良いから、カラダ頂戴よ」
笑子は思考が完全に止まっていた。
いったいいくら盗み続けたんだろう。
それが証拠に、大した職に就いていない父親が何故か自分の学費は払えているというのは事実だった。
「オラァ!!こっちだよ!」
髪を引っ張られ、無理矢理連れ込まれたのが廃墟と化した古い工場だった。
「お前ら、今日からこいつ好きにしろ」
笑子は振り返って逃げ出したが、硬く重い扉が閉められ、後ろから迫ってきた何十人もの男たちに犯され続けた。