白井さんは助手席のドアを明け｢どうぞ〜｣と言ってドアを閉めた。そして運転席に乗り、エンジンをかけた。初めて乗る男の人の車、先輩以外の男の人との二人きりの空間に私は、緊張していた。そして一瞬何か間違いが起きても構わないとさえ思ってしまった。
白井さんは普段は冷たい雰囲気なのに話すと優しくて先輩とは少し違う居心地の良さを感じた。そんなことを思いながら乗っているうちにもう私の家の前に着いた。なんかもう少しだけ一緒にいたいなって思ってると…
｢ねぇ、あやちゃんこの辺にすごくいい所があるんだけどちょっとだけ付き合ってくれる？｣私は私の気持ちが読まれたのかと思ってびっくりして返事に困っていると｢ごめんね。嫌だよね。ごめん、ごめん、じゃぁまた…｣白井さんの言葉を遮るように｢あ…いや…その…連れていってください！！｣しどろもどろの私を見て白井さんは｢アハハハッあやちゃん面白い。｣私は何が面白いのかわからずちょっとふくれていると｢ごめん、ごめん、あやちゃん可愛いね。じゃぁ行こうか。｣可愛いと言われて照れてると白井さんは車を動かした。
どこに連れていかれるんだろう。ホテルとかだったらどうしょうなんて想像をして私は白井さんてどんな風にするんだろうとか私の頭の中はそんなことばかりぐるぐる回っていた。
これじゃただの欲求不満じゃん！！って頭を思いっきり振った。
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