あら、起きたの昨
日はいきなり来て
ご免なさいね ご
飯作っているの、
一緒に食べようよ
雄一は不機嫌そう
に 生返事をした
後、もう一度ベッ
ドの中に潜り込み
布団を被り眠い素
振りして見せる。
綾希は 困惑した
顔でキッチンで朝
食の味噌汁とオム
レツを作り続ける
巧みに細く長い指
先を使い 料理を
作る姉の後ろ姿を
布団を被り、眠い
なと思いつつ、雄
一はチラチラ観察
でもするように
カラダの曲線を
見続けた。久し振
りに見た姉 綾希
の後ろ姿は雄一が
昨夜貸した 上下
黒のスウェットで
立ち振舞いが優雅
で理知的な口調の
いつも弟の雄一が
頭に描いていた姉
と明らかに違い、
大人の成熟したオ
ンナが放つ、男慣
れした柔肌と質感
がなまめかしくて
腰のクビレから小
さく締まった豊か
で肉感的な丸みを
帯びた艶やかな割
れ目の見える美人
の姉のお尻が、見
ている間に妙にそ
そらせずにはいら
れず、匂い立つフ
ェロモンにあらぬ
想像はしなくとも
収まりのつかない
若い雄一の男の本
能と視線に綾希は
危うさや愛しさを
感じ 料理を作っ
ている最中、弟に
母性を感じていた
優しく誠実な弟が
姉である私にオン
ナを頭に描いてい
ることを羞じらい
嫌悪感を覚え、19
歳になるというの
に悶々としている
綾希は もしかし
て溜まっているの
かしら?と可愛く
思え、雄一が性に
目覚める前までは
姉である綾希の背
後から抱きついて
きて、綾希に甘え
無邪気にお尻に頬
ずりしてフザケた
り お姉ちゃん、
お姉ちゃん、と慕
ってきたし仲が良
く姉としても悪い
気はしなかった。
悪夢は、弟の精通
つまり、姉の前で
性に目覚めた頃に
初まったのだ。