秀彦はまだ、射精を知らなかった。
陰茎を刺激することの快感に満足し、射精にいたることなく、自慰を終えていた。
まだ、機能的な未成熟もあった。
ある夜、この日も秀彦が、密かな時間を過ごしていたところへ、ドアをノックする音とともに、母親の良子が、ドアをあけた。
「秀ちゃん、もう寝なさい。2時だから。体調くずしちゃうから。」
秀彦はあわててシャツの裾で、勃起した陰茎を覆った。
「わ・・わかったって、寝るから。閉めてドア!」
秀彦は振り向くこともできず、うろたえ、なかばムキになり、良子に部屋を出るように促した。
「毎日、遅くまで起きてるから、勉強も根つめてはダメよ!」
「わかったから、早くでてってよ!」
秀彦は顔を赤らめ、シャツの裾を押さえていた。
亀頭の先から染み出ていた腺液が、シャツに丸い染みを作っていた。
シャツの裾は押さえていてもパンツを、下げていたから、尻の半分が、良子からは見えた。
良子は、秀彦が何をしていたかは分かったが、しばらく立ちすくしていた。