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輪廻  2009-07-11投稿
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長政は利葉に車で送ってもらっていた。
外の雨は激しさを増していた。

「さっきはごめんなさい。別に体を差し出して許しを請うつもりは無かったの…。ただ…」

「分かってますよ。俺だって、少しくらい罪悪感は感じてます。お兄さんを教師から退けた事。」

「いいえ。あなた達が止めてくれなかったら今頃あの人、もっと非道いことになっていたかもしれないから…。村井くん。優しいのね。」

長政は情に絆されないよう、会話を切った。

利葉をまだ完全に信用したわけではなかったからだ。


「橋那先生、俺には手伝える事は無いですから…。すみません。」

自宅に着き、別れ際長政はことわった。

「ええ。分かりました。坪内さんには自分で必ず伝えます。今日は本当にごめんなさい。…村井くん、私クラスに馴染めるように頑張るから。」

「はい、応援してます。」

二人は笑顔でその場で別れた。


直後、利葉の携帯にメールが届く。

¨そちらを選びましたか¨

利葉の表情は決意に満ちていた。


それからの利葉は目に見えて変わっていった。
以前より笑顔が増え、キツくお高いイメージも和らいではきていた。
ただ相変わらず、授業は静かだった。

―――しかし。
ある日、それは突然おとずれた。

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