「それと。ですね先生」
俺は、男に言ってやった
「ご夫妻が子供を欲しいお気持ちは判ります私も将来、医者を目指す者です。多少の知識はあります。…要は奥様です。私も努力しますが、奥様がベットで股を拡げたままのマグロじゃ受精しません。…受胎に必要なホルモンの分泌を促すために、前戯もします、むしろ恋人同士よりも激しいセックスになります。いかがですか奥様?」
俺は精一杯の敬語を選びながら、ゆっくり話した
「ど、どう言う…意味でしょうか?私には…」
妻が、額にハンカチを当てながら、判り切ったことを聞いてくる。
それにしても美系だ!
金にものを言わせて、年の離れた美人を娶ったのが判る…子供が産まれる筈がない!。
「つまりですね。私だけが射精する、つまりイクのではなく、奥様も一緒にイクと言う状態でなければ受精はしません。イクという状態が卵子を擁護し精子を迎え入れる役目を果たします。
早く申しますと、私よりも積極的にセックスをして頂き、淫らな姿、淫乱な程の態度を見せて、私を興奮させて頂き私からより多量の精子を搾り採って頂きたいのです。私も奥様を興奮させます」
「そ、そうだな。私にもわ、判る気がする。亜紀、お前は…どうだ?」
男は隣の妻に尋ねる…
「え?ええ、あなたが言うなら…私…して…みます…ひろやさんも…教えて…下さい。命じるというか…お願いします…」
女は汗を拭きながらうつむいたまま、ぼそぼそと言った。
「ただ、これは私の我が儘かも知れんが。…ひろや君、実際にそれが君の精子かどうか、疑う訳じゃないが…その、亜紀とのセックスの現場をこの目で見たいんだ!…金も出すことだし、妊娠したら大事な跡取りだから」
男は言いにくそうに言う
「私は構いませんよ。奥様さえよろしければ。奥様がご主人の前で、淫らに淫乱になれるなら…」
俺は言って、女を見た。
「えっ、あなたが、み、見てる前で?ですか…そ それは私…淫らになんて…出来、ない!…」
女はテーブルの上で男の腕を掴んだ。
「いや、亜紀。私は見てるだけだ。口は出さない。唯の「石ころ」だと思っていい。私を気にすることはない。もしかしたら私も興奮して以前のように元気に勃起するかも知れん。…ひろや君の言うように、思い切り淫乱な姿を見せてくれ」
二人での会話が続く…
男が勃起しないことが不妊の原因だと判る…。