病弱で、いじめられてた小中学校時代。
高校に入ってからも、友達が出来なかった、俺。
初めて声を掛けて来たのが、大槻先輩だった。
「新入生。下ばっか見てても、道開かねぇぞ?」
この人に、ついて行こうと思った。
先輩との、危険な遊びが、新鮮だった。
先輩に、バイクの乗り方を教えてもらうようになって、不思議と体が強くなった。
憧れの気持ちは、ある。
でも、キスする関係として、見たことがなかった。
嫌じゃ…ない。
むしろ、もっとして欲しいと思う。
俺は、無意識に先輩の体に、腕を回した。
先輩が、抱き締めてくれた。
遠慮がちに、俺の口に入って来る、先輩の舌。
俺も、一生懸命答える。
「ふっ…んっ…」
息苦しくなって、喘ぐような声がもれる。
先輩の口が離れて、耳元で、囁かれる。
「リクが、欲しい…」
俺は、言葉の意味も分からずに、頷いてた。