志乃は、万引きを猛に見つかった今日、自分は変わると言う。
淫らな女に変えて欲しいと猛に言った。
夫婦生活でのマンネリ、セックスの不満など自分を抑制することでストレスが溜まると言う志乃。今日の万引きにしても、少なからず、そうしたストレスのはけ口となった気もする…今後、ストレスの溜まった自分が怖い
一時は死んで罪を償うことも考えたが、自分からSMルームを選び、責め具グッズで責めて貰って快楽の為ではなく、罪の償いの意味で刑を受けようと考えた。
責め具で責められる内、体の芯を貫くような快感を、刑罰ゆえに、気持ちいいとも言えず、苦しい辛いとしか言えなかった自分を恥じた。
抑制する生き方、素直に気持ちを表現出来ない自分を変えると言う。
夫婦じゃ出来ないセックスをしてでも、淫らな女を表現出来るようになりたいと志乃は言った。
* * *
「夫婦じゃ出来ないセックスと言われても、一人もんの私には判らないし、淫らな女?…主観の違いもあるよね…難しい」
猛は答が見つからなかった……。
ペニスを愛撫する志乃の指が布団の中でモゾモゾ動く。
「例えば、ねっとりとキスをしたり…互いに恥ずかしい所を舐め合ったり…こんな部屋で楽しんだり、恥ずかしいポーズであったり………旦那とそう出来るもんじゃないわ…街角で出会った見知らぬ相手、今日の猛さんのような出会い、同窓会で再会したり、旅の恥を掻き捨てるようなセックスに燃えるって言うわ。
それは、旦那が嫌いとか家庭を顧みないとかいうのとは全く別次元。
…勝手ね、女って!
子供や家庭などの背景の中ではセックスって出来ないのね。妻や母の立場を離れて、女としてじゃないと出来ない!」
* * *
「私はね、志乃さん!年上フェチなんです。だから、今日は、二年後輩の年下の男とエッチする、そのままのセックスでいいですよ。今夜も明日も抱き合って…思い切り淫らに、淫乱女に変身して下さいよ…」
猛は志乃の髪を愛撫しながら呟いた。
「ほんと?いいのね?」
志乃はそう言うと、布団を剥いで、ツルツルに剃られた陰部やアナルまで見せながら猛に跨がって、シックスナインの体制を取った…そして二人は、二回夜を過ごした。 終