先日も仲人をして頂いた今の社長夫人から電話を貰っていた。
「美菜子さん、主人がね…ライバルは多いが、近い将来、社長はお宅の幹夫さんだと言ってたわ。食事、健康面に気をつけてあげてね。妻として出来るのはそれしかないものね。……それと…これは余分なことだけど、私の恥を、あなただけにお話するわ。今のあなたと同じ時期、主人が社長になるために、私は主人の部下に抱かれたことがあるの!勿論、主人は知らない。私の場合、無駄にはならなかった…彼の頑張りで社長になれたと主人は今でも言ってるわ」
そんな会話をして、モヤモヤとした気分で、ここ数日を過ごして来た、今日なのだった。
「さすが奥様!部長は今大事な時期なんです。部長は次期役員会で専務に昇格されると私達は読んでいます。汚い手を使う奴らが居まして…今夜は作戦会議だったんです。私達は部長派、ファミリーなんです!…ですから…尊敬する部長の前で奥様と、出来る筈がありません!裏切れません!」
芳本君は握ったハンドルをドンドンと叩きながら言った。
「俺も芳本と同じ考えです!半殺し、生殺し…でも部長は裏切れません」
木村君も後ろから言った
「ファミリーと言ったわね?…じゃ裏切るんじゃなくて、ファミリーになる誓いのセックスにしましょう!本当のファミリーになって下さい!…半殺しや生殺しでお帰しする訳にはいかないわ」
「奥様が、そうおっしゃって頂けるなら…私達は喜んでファミリーになります。思い切り奥様を抱くことが出来ます」
後ろからの木村君の言葉に運転席の芳本君が何度も頷いた。
「じゃあ、決まりね。私も可愛い弟が二人出来たと思って…抱かれるわ」
私はフロントガラスにアルミホイールの日除け屏風を広げた。
「狭いけど、密室よ。…あと3時間ね。私、飲み物、買って来ます!…後部座席、お願いね。一番後ろに毛布がある筈…」
私はそう言って助手席のドアを開けた。
「奥様、剃刀お願い出来ますか?T字の安物で構いません」声が聞こえた
ペットボトルやサンドイッチ…見繕って買った。
私は子供が居なかった精もあり、コンドームは使ったことはなかったが、それも買った。セービングクリームにT字剃刀…ホットコーヒー…買い忘れをチェックして、車に戻った。車はワンフロアになっていた。