「駄目です!あーー堅伸様!…仏さまに…向かって!…絶対に…罰が当たります!駄目!ダメー」
私は何としても…!
「御仏は、慈悲の心はお持ちでも、無慈悲なことはなさらん!ご主人が、ご健在なら話しは別ですご主人がご存命なら、私どもも、地獄へ落ちますご主人を亡くして二年も三年も、我慢した奥様だからこそ、慈悲の心を下さる!奥様は御仏に許された、資格をお持ちなのです!」
そう言われると気持ちがまた変わるのです。
「資格?私はいいの?…でも、朝から…汚れて…います!…あーーッ!構いませんか?あー…」
堅伸様は躊躇せず下着のフックを外したのです!
「おお、これでこそ、全てが出せる!淫らな声も…淫らな露も、全て流せる…浄化出来る!………範良さん、こちらに、前に回ってくれませんか?
私は、布団を準備しなきゃならん!」
と、堅伸様は言うと本堂を出て行ったのです。
正面に来た範良様は、
「なるほど!こうなっていましたか!……指を入れますよ!指で煩悩を掻き出します。思い切って、出して下さい。………それにしても色といい、形といい、汚れの無い身体をしていなさる。よくもまあ、守って来られた」と恥ずかしい所を覗き込むように、指を使うのでした。
思わず腰がビクッと動きます!
「あのーッ、あの範良様…ああーーッ!あの…」
「あの?…あの何ですか?奥様。言って下さい」
範良様が私の顔を見ながら問い返します。
「いえ!…いいんです!…何でも…ありません!」私はどうしても、言い澱んでしまうことがありました。言えませんでした
それから暫くして堅伸様が三段折りにしてお布団を抱えて本堂に戻って来ました。
「おぅ、堅伸さん、奥様が、言いたいことがあるらしい。聞いてやってくれませんか?私には話せないらしくて…」
と範良さんが言います。
「そんな、そんなこと、ありません!範良様!言います!言いますから…」二人が聞き耳を立てるように黙ります。
「あの…こんな恰好…して、ここまで来て、あのー、…子供じゃありませんから…言います!……あの、…ゆ、指では…露、全部私…出ません!…気持ちは……いいです!でも…全部、思い切って…出ません!」