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夫の三回忌 <21>

松本房恵  2009-10-07投稿
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「二時間もあれば、抜けるでしょ!休憩だ!」
範良様が言いました
「二、二時間ですか!? 二時間!……じゃその前に…おトイレに、行って参ります!…ニジカン…」
私は呟きながら襦袢を着ようとすると、
「あっ、奥様、その必要はありません。これにして下さい!…そんなこともあろうかと……」
と、堅伸様が洗面器を奨めるのです!

「これに?!…ここで?お、お寺の…ほ、本堂ですよ、ここ!…それに…お二人の前!前ですよ!」私は、こればかりは驚いて、声が大きくなったと思います!

「寺の本堂から、女が下着姿で、出入りするなど出来ません!それに地元のご住職にでも見られたら、それこそ噂が拡がります!…恥ずかしさを超越するのです!解脱です本堂を出るのは、煩悩が抜けた時です。私どもに向けて、堂々と!恥辱と快感は表裏です!終わった後に凄い快感が待ってる筈です!」

私は、「…噂が拡がり…」と言う一言に、シュンとならざる、を得ませんでした。…それに、快感と表裏?そんな馬鹿な…と思いつつも……
「ど、どうすれば?いいですか?…どっちを……向いて?」
私は洗面器を両手で持って二人の顔を交互に見ました。

「羞恥を取り除くいい機会です。お灯明の明かりの元で、私どもに見えるように…洗面器を跨いで!…竿も元気づく!…」
堅伸様が太い声で言う!
二人は、お布団をめくってスペースを作りました

「!ここで、よろしい…ですか?ここで…」私は震える声で尋ねました。
「奥様は、下つきだからあまり前には飛ばない筈です!そこで構いません!思い切るのです!ひと思いに!」
範良様が言います。

私は洗面器を股間に挟むように腰を据えました。
私は目の置き所がなく、天井を見上げていました
…尿意はあるのに…出ません!簡単に出るものではありません、人前で…!…かなりの長い時間の後
ポトン、ぽた、ぽた…と洗面器の底を叩く音がしてジョーッ……という音と共に「はあーーーッあ」恥ずかしい音を掻き消すように私は長い溜息をついたのでした……。
最後は、ジョボジョボとかなり多量の放尿だったのです!

「ほら、奥様。いい顔をなされて居なさる!まるで観音だ!安らかな」

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