30分〜40分経って義妹は大きなバックを両手に下げて病室に戻って来た。
「うあ、亜紀、済まない」
「俺が家の事、何にも判らなくて!迷惑かける!」私は義妹に言った。
「何言ってるの!これ位」
義妹は笑って言った。
妻は麻酔が切れて多少痛がったが、術後の経過も安定し、私は帰宅した。
途中、コンビニでオニギリとオデン、朝のみそ汁を買い込んで、ビールを飲みながら食事をした。
風呂から出て、二本目の缶ビールを開けた時、玄関チャイムが鳴ったのだった!義妹が立っていた
「私、洗濯済ませて帰ります。義兄さん、朝ご飯はどうするの?」と義妹は私に聞く。
「うん、オニギリを買ったし、何とかするよ。一週間くらい!女房の有り難み、噛み締めながらね」
私は笑いながら言った。
「そう?じゃお洗濯だけ
済ませます。でも、付添人も面会も、9:00までな
んて、付き添いにならないわ!夜中こそ、心配なのに。…お義兄さん、私ここに泊まっちゃダメ?」
「お義兄さんの朝ご飯作って、病院に行けるし…家からの朝のラッシュも苦にならないし…ダメ?」
私が返事をする前に義妹は次々と話しを進める。
「付き添いで世話になるから、ダメってことはな
いけど…俺だって、まだ男だよ。美人の義妹と二人で一つ屋根の下じゃ眠れないよ!狼になるぞ!」
私は何時もの調子で冗談を言ったのだった。
「まあ、狼に?…でもお義兄さんになら食べられ
ちゃおっかな!」危ない返事をしながら義妹は脱衣所の洗濯機を回し始めた。私は一瞬たじろいだ
私はビールを空にして夕刊を読み終わった時、人の気配を感じて、振り返るとバスタオルを巻いた
義妹が立っていた!
「おい!亜紀!」二度振り向いて私が言ったのだ
「私もビール飲も〜おッ」
と言って義妹は冷蔵庫からビールを取り出しプシュっとプルを開けていた!マジマジと義妹を見た。
その時はもう私は「男」がカーッと熱くなっていたのだ!ドクン、ドクンと脈打っていた!
バスタオルの後ろ姿が寝室に消えた!