僕は将門くんに手を引かれ、誰も使っていない廃室の小さな部屋に連れてこられた。そこは将門くんの溜まり場なのか、簡易マットレスが敷かれていた。
「将門くん…」僕は震える声で名を呼んだ。
「委員長、俺が怖いか?」将門くんの瞳が獲物を狙うハンターのように、僕を見つめている。
「怖いけど…将門くんなら平気だよ」そっと彼の腕に触れる。
「かわいい事言うな…俺、マジで委員長にヤバイ!本気でお前が欲しい。」
「ホントに…」
「委員長は信じないかもしれないが、一目惚れだ。初めて委員長と逢った時だよ、お前も怖かったろうに、何でもないように健気に笑って…でも触れた手からお前の震えが伝わってきて、あの衝撃が今でも忘れられない」
ギュッと強く抱き寄せられ…
「好きだ!」と耳元で囁かれ
「委員長、お前を俺のものにしたい」
「して…僕を将門くんのものにして…」
「かわいい顔して誘うなよ、自制が効かなくなるだろ」と怒ったように、将門くんは僕のくちびるを激しく奪った。
口腔を舌で練っとりと味わうように舐められ、僕の身体は電流が流れたように痺れ、立っていられなくなりその場に倒れそうになるのを将門くんが抱きしめていた腕に更に力を込めた。「おっと、これだけで足が立たなくなったのか」まだまだこれからだぞ…と囁かれた。