自分よりでかい門脇を支えられるように、できるだけ密着して肩に腕を回す。
「……大丈夫、だから
はなれて…。」
「本当か?無理しなくてもいいんだぞ。」
「本当に!大丈夫だから。
…じゃないと、宮沢の事
無理矢理襲いそう…。」
「へ…?」
少し赤みを帯びた頬に
余裕の無さそうな目が、
凄く間近にあって、
形のいい唇もすぐ近くで、
今まで何ともなかったのに
顔に熱が集まって、
心臓が急に忙しなく動き始めた。
門脇と密着してる部分が
急に熱くかんじてきて、
自分で密着したのにも関わらず、おもいきり門脇を突き飛ばしてしまった。
「ぅわッ―!!」
ガタン!と大きな音がして、ハッとして門脇を見ると
突き飛ばした勢いで後ろにあった机に背中をぶつけていた。
「ぁ、ごめん!!門脇、
ごめん大丈夫か!?」
急いで駆け寄ると、
今度は門脇に腕を掴んで引っ張られ、俺は門脇の胸にすっぽりと入ってしまった。
「俺…宮沢のこと好きだから。」
ギュッと抱きしめられながら耳元でそう囁いた。