アタシは大学二年の冴えない女の子…
地味なアタシはコンパにも呼ばれない。
おしゃれだって苦手。レギンスって何?って聞いて友達から笑われた。
いつもパーカーとジーンズのアタシには関係ない…
こんなアタシに言い寄ってくる物好きな男がいる。
「よぉ、麻緒。」
(ああ、伸二か…)
巷ではこう言うのをイケメンって言うんだろうと思う。
アタシにはちょっと苦手だ。他の子には嫌味を言われるし、あの笑顔が嘘臭くて嫌だった。
なのに…女は弱い…
先週、酒を飲んで、ちょっと甘い目をされたら…
アタシは伸二とシテしまった…
麻緒は簡単にヤらせる…
ヤツはこんなことを言ってるのかも知れないし、「お前よくあんな女と寝たよな」なんて彼の友達が言ってるかも知れない。
後悔してるけどもう遅い…
そればかりか、その後も伸二の求めについつい応じてしまう自分がいる…
どうして断れないんだろ…
向こうはそれだけが目的なのに…
ここ最近自己嫌悪で落ち込んでいる。
伸二はアタシのアパートまでやって来て、そんなに会話もないのに、必ずアタシとヤって帰る。