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あなただけに(アヤ編)13

ザクロ  2009-12-09投稿
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それからひと月…
彼は今日出張から帰って来た。
辞令がでて、彼は正式に係長になった。

私達は大仕事にカタがついて、改めて二人でお祝いすることにした。

夜景がきれいなホテルの一室…

「お帰りなさい。それから…おめでとう。西岡係長」

「ありがとうございます。照れくさいな。…主任が推してくれたんでしょ?なんか…いいのかなって思ってしまいます。」

ワイングラスを傾けた。
「あなたの部下になるって、複雑ではあるけど…私は嬉しかった…」

「あなたに仕事の指示なんか…出せるかなぁ…」

「…出して下さい…何でも言い付けて下さい…」

「ホントに…?」

「ハイ…あなたのためなら…何でもするわ。」

私達はワインを進めた。

彼のグラスに注ぎ足そうとすると、彼はグラスにふたをする。

「もう飲まないの?」

(ううん…)

彼の目がアタシを見つめて甘く揺らいだ。

(主任…ボクの初めての指示に従ってもらえますか?)

(ハイ…なんなりと…)

アタシ…ドキドキした…

(ボクに…ワインを飲ませて…)

私は口に含んで、甘えた目を閉じる彼の唇に重ねた…

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