「そうですね!凄い!奥さん、この部屋、700万円掛かったらしいです」
彰はインフォファイルを見ながら言った。
「奥さん、見て!ここが私達の部屋。口の字形に取り囲んで、今現在、このランプが点いてる部屋に客が入ってるんですが…システムが凄い!2Fの部屋同士、連絡が取れるんですって!電話で話して合意が出来たら、鑑賞プレーや交換プレーが出来るらしいです…ここまで来たんだ、ラブホ…」
ベッドヘッドのパネルを見ながら彰も感心してる
「ひと部屋に700万円ねえ?ふ〜ん。これ、こうするんでしょ?」
私はX字形の柱に背を持たせて両手両足を拡げて彰に言った。
「そう、そう!それでね、こうしてライトアップするでしょ!すると向かいの部屋から鑑賞出来るんです。このX字形がそのまま、サンルームに移動出来るから左右の部屋からも見れるんです」
私の正面斜め上から強烈なライトが照射された…ファイルを見ながら彰は興奮気味に話す。
「これは、こうですね?」
私が婦人科の診察台のような椅子に腰掛けて、両足を左右の受け台に乗せると彰が、リモコンで左右に脚を拡げ、徐々にリクライニングさせて行く…そしてそのまま、背中を押してサンルームに運んだ。
洋服を着てるとは言え恥ずかしいポーズだった。
下着を着けてない事を思い出し、私は思わずスカートの前を押さえた。
リクライニングされたまま、サンルームの天井が見えたが、そこにも収納式の鎖とフックが取り付けてあった…私には天井しか見えなかったが、彰が
「奥さん、向こう側、正面プレーしてますよ!見て下さい、ほら!」
彰はリクライニングを起こしてくれた…
「見なくていいわ、恥ずかしい…」
そういいながらも、目を向こうの部屋に向けてしまう!女がX字に縛られている…それに向かった裸の男の後ろ姿が見えた
…ただ、女は全裸であったが、顔にはマスクを着けていて人相は判らなかったし、見せるつもりもないらしく、ライトアップはしていなかった。
私達が見てることには気づいてない様子だった。
「もういいわ!彰さん、お部屋に戻りましょ!見てたら、叱られるわ」
「そうですね!」私の言葉に彰は気がついたように椅子を部屋に戻した。
「私、お風呂の準備しますね?それに、お腹も空いたでしょ?コーヒーでも入れ…」そう言いかけた時、部屋の電話が鳴った。