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まったくもう 9

にゃんこ  2009-12-22投稿
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だが。

僕だって『初めて』なわけだ。

こ、この先どうしよう。
あ、そうか…女子とはやってても男子とは初なわけだから、多少ぎこちなくても…。

僕の意識が戸惑いの領域に差し掛かり始めたとき、良夜が「奏太?」
と恐々呟いた。

その口調は確実にいつもの良夜ではなく…どうにでもなれ、と始めたこの行為が…なんとゆーか、

どうにかしないと

に切り替わった。

限りなく優しく、良夜にキスしてコタツをおしやりつつ押し倒した。

初体験が、良夜でも僕はいいや。
良夜には悪いけど、このまま止めることはできそうにない…。

「良夜…」

危ないことに場の空気で好きだよ、とか言いそうになって焦った。
好きなわけないだろ…親友としては好きだが…。

「奏太、俺…」
何も言わせたくなくて唇に舌を捩じ込む。
涙目で答える良夜。

可愛い。

色白の肌に、ほんのり色づく桜色の乳首を舌でくすぐると、良夜は激しく仰け反った。

「っ…っっ…ダメ、やっぱ変だろ…こ、こんなの…おか…しいっ」

息も絶え絶え。

可愛い。

しつこく言うが可愛い。

どうしちゃったんだ?
僕の胸はなんだか激しく動悸していて痛いくらいだ。
性的な意味での緊張や期待や不安だ、と言い切れるんだろうか?

なんか、良夜が「奏太」と名前を呼ぶたび、僕のなかで…ヤバい感情が沸いてきてしまう。

押さえつけよう。
これはあくまでも男のプライドから始まった出来事で恋やらなんやらとは全く関係な…

「奏太ぁ…」

か、

関係

ないってば。

「り、良夜…だよ」

好きだよ、の好きをかろうじてセーブした自分に拍手だ。

親友だ。
良夜は親友!
人として、大好きだ!!

僕は良夜の硬く閉じた目蓋にキスをした。

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