それはひょんなことだった。
試しに作り試しに口に入れた。たったそれだけのことだった。
その日、俺は男の夢、その一つを叶えたのだ。
俺は透明人間に慣れるようになったのだ
俺はちょっとだけ優秀な高校の二年生。何もかもが平凡。しかし秘密の楽しみがある。それは透明人間になれるってことだ。
キーンコーンカーンコーン。鐘が鳴る。「すまん、保健室行ってくるわ」「どうかしたんか?」「腹が痛すぎるんや」そうこれが布石。俺がいないことの正当な理由作り。