「もう一回でもそんな事言ったら本当に俺のこの太くて固いモノをお尻の穴に入れちゃうからな」
「い…いやぁ〜!勇者様のイジワル…」
イヴは顔を真っ赤にし、うつ向いた。
だが不安にかられていたイヴの心は逆にすっきりした様だった。
「さぁ、行きましょう」
そして俺たちは港町に向かいルーンの城下街を出ようと歩き出した。
そして街の出入口が近づいて来た時だった。
「キャーーッ!!」
近くで女の悲鳴が聞こえた。
「なんだっ!」
俺達は声が聞こえた方へ急いで走った。 そして悲鳴の主と思われる一人の少女と四人の見るからにガラの悪い男が少女を取り囲んでいた。
「あいつらっ!」
「待ちなさいイヴ、あの男達はレイルの残党よ、それに良く見なさい、あの子の方が強いわ」
単身で襲われていた少女を助けようとしたイヴをルルが止めた。
「おい女、俺達から盗った財布返しな、そしたら命だけは助けてやる。
もっとも楽しませて貰いはするがな」
事の発端は少女がこの男達の財布を盗んだ事によるものだった。
「あんた達が私を?笑わせてくれるわね、ほら財布返してあげる」
少女は男達の財布を取り出し地面に置いた。
「強気で言っても命は惜しいようだな」
「だから何を言ってるの?私はねそんなはした金じゃなくもっと大きいお金が目的なの。
そう…、アンタの首に懸かってる賞金がねっ!!以前は盗賊レイルの配下で右腕とまで言われた男、スランクッ!その首貰うわっ!!」
どうやら少女は賞金稼ぎを生業としている様だった。
少女は腰に下げている短い三本の棒の束を取り出すと其を振り一本の長い棒にした。
「私の名はナミ、この世界を旅しながら賞金首を狩ってるの、この麒麟で貴方の首を貰うわ」
素早い身のこなしと細い棒の先で的確に相手の急所を突きあっと言うまに少女は三人の男を地面に這いつくばせた。
「残り貴方よスランク。
だぁーっ!!」
「くっ…!」
一味のボスと思われる男が少女の攻撃に防戦一方になっていた。
「止めよーーッ!」
男の眉間に一撃を喰らわせようとした時だった。
「ヘルファイア…」
男が少女の体に手を押しあて何かの呪文を唱えた。
「くっ…あぁーっ!」
少女の体が蒼白く燃える焔に包まれた。