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月夜の晩に 4

にゃんこ  2010-01-27投稿
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「…ア…」

器用に外されていくボタン…手慣れてる。
急ぐでも、ゆっくりでもなく、ひとつ…またひとつ。
俺から出てるなんて思えない吐息や、声が部室に響いて…鈍い頭の奥で舌を捩じ込まれながら目を閉じた。
「眼鏡外してやろうか?」

唐突に聞かれて、

「いい…」

と答えた。

「風見、風見…俺のこと…好き?」

先輩が耳元で囁く。
熱い。
濡れた舌が首筋を這う。
「ふ…つう…」

先輩が笑う。
いつもの笑みじゃなくて熱に浮かされたような掠れた笑い。

開かれた隙間から、忍びやかに訪れる指。

俺自身、弄ることのない粒を躊躇なく撫でられ、全身が粟立つ。

「も…先輩、何で…」

「風見が可愛すぎるからだろ…」

可愛い?
正直顔だって対したことないし、性格は…ねえ?

先輩、おかしんじゃない…と思うのに声が出ない。
感じたことない、言い現せない感情…感覚…快楽…もう、わかんない…。

抵抗すりゃ良かった、なんて少し思ったりしていた。
だって…怖いから。

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