「孝之、今日まゆこをみてもらえないかな?」
2つ年上の正成兄さんからの電話だった。
「まゆちゃんを…今日は早く帰れそうだから、いいけど…兄さん遅くなるの」
「取引先のシステムがダウンして呼ばれたんだ、今から行くから泊まりになる、明日朝7時までに迎えに行くから、いつも悪いな、孝之…予定大丈夫か?」
「ああっ…こっちは気にしないで、予定入ってないし、兄さんから電話なったら残業するつもりだったんだ、まゆちゃんの事好きだし、任せてよ」
「悪いな、1時間後に孝之の家に、まゆこを連れていくな」
「わかった!それまでに帰るから」
「頼むな、孝之…」
兄さんからの電話は切れた。
正成兄さんは、病気で奥さんを早くに亡くし、男で一つで、まゆこを育てている。
まゆこは、保育園に通う5歳の女の子だ、死んだ姉さん似にて、色白で目はクリクリして、濡れたように艶やかな漆黒な瞳にサラサラの黒髪、とても優しくていい子だ。
僕は、そんな可愛いまゆこを…とても愛している
まゆこと、過ごせるなんてなんて素晴らしい…
僕は、興奮を抑えきれないでいた。