?「千葉のチンポ様。
ダメ!立川で遊ばないで…病気が多いと聞きます…それに、私、せっかくチンポさんとこんなに仲良くお友達になれたのに…私、メールします。良かったらお電話も…いっぱい、エッチなお話、しますから…私、チンポさんが他の女と遊んだら悲しい!パンティも、毛もいっぱいあげる!ゴメンなさい、結婚してるだなんて言って。立川はどこ?会場は。私、知らないところかなあね、遊ばないって約束して!約束メール下さい」
それにしても、本橋課長は出張予定をまだ妻に話していないのだろうか?
私は電話帳から福岡支店 をクリックして営業の加藤を呼び出した。
加藤も同期だ。
「おう、加藤?本社の木村!ご無沙汰!元気?良かった!急いでるんで要点だけ伝えるけど、お願いがあんだけど。うん、実は来週、本橋課長がそっちに出張する件だけど」
私が話を終わらない内に勝手に話を取った。
…おう、本橋が来るんだ、リストラの提案らしい俺も対象らしいんだ。あの野郎、昔の恩も忘れやがって、交通事故の示談をしてやったのよ、相手はヤーさんだぞ…ッたく…「加藤、加藤!実はな、俺も対象なんだ。直接話があったよ…でな、仕事はチャンと進めたきゃな。それでお願いなんだけど本橋のやつ、福岡行きの新幹線の切符、取らなきゃならんのに連絡が取れんのよ。福岡支店から自宅に大至急、電話を入れて確認して欲しいんだ『福岡着時間は何時か』ってな。奥さんは聞いてると思うんだ。おう、言うぞ03 1234 5678 が自宅の電話番号だ。確認したら結果をこの携帯に折り返してくれないか。うん」
加藤はやけっぱちで、何の不審も感じないで引き受けてくれた。
私は数字の 300から299 298 297 296…と逆に呟き続けた。0 になった時つまり5分以内に加藤が私の携帯を震わす筈だ。
私が59を呟いた時、携帯が鳴った。4分だ。
「おう、俺俺、加藤だ。木村!本橋もおかしいぞ。奥さんも出張のことは知らないようだ。何も聞いてないって!家でもものを言わないそうだ。首切りを通知する側も悩むらいしな…因果なもんだ。…と、いう訳だ。奥さん、知らないって!うん、
俺が予定を教えてやったよ、奥さんに。うん、いいか。役に立てなかったな、近い内、東京で会おう。電話する。じゃ」
やはり本橋課長は出張予定を妻に話してなかったのだ。妻は福岡支店からの電話で今、知ったのだ