目が合った。
どうしよう、、、でも
綺麗な顔だな。
黒髪が風にフワフワ揺れてる。
無意識に見とれていると、
そいつの口の端が柔らかく弧を描いた。
その瞳に俺を写しながら。
少しずつ縮まる距離。
俺は固まったまま。
満と呼ばれていた男が
ゆっくり一歩一歩近づいてくる。
そして、ピタリと歩みを止めた。
俺の前で。
「俺の事、好きになった?」
「…うん。」
あまりに突拍子なくて、
咄嗟に肯定してしまった。
「ほんと?やったね、
俺もあんたに一目惚れしちゃったから。責任取ってよ。」
無邪気な笑顔にまた見惚れて、赤の他人で初対面だと言う事を忘れてしまった。
「責任?…いいよ。
俺達付き合うの?ミツル。」
「…もしかしてさっきの聞いてたんだ。俺はあんたの名前知らないのに。」
「…たかみ、高見一也(イチヤ)」
「一也…うん、俺と付き合ってよ。それで骨まで愛して。」
「…わかった、満も愛してくれるなら、何処までも愛してやるよ。」