二人はお風呂で愛しあっていた。―その頃友香は…(笑) ゴーッゴーゴーゴーッ「ぁ〜つ〜ぃ〜ッあぢ…髪乾いたかなぁ?」パチン ドライヤーの電源を切って、布団を広げモソモソと入り込んだ。「てゅーか遅い!遅いです!遅すぎぃ〜!!もう三時間も…何してんのょ?」今は?時二十九分。寮の消灯時間は?時なので廊下は暗く静まりかえっている。「…ぅぅ〜あたし怖いの苦手なのにぃぃ〜(泣)」ドアの前に着くと、明かりが灯っていた。 脱衣所に服があるから、二人がいるのがわかった。「…ゆき?何してるの…?」ガラガラッ 「!?お姉ちゃん…!!」紗月は寝ていた。ゆきが寝ている紗月にキスをしている所を見てしまったのだ。「…ゆき…何してたの…」呆然とする友香。「…ごめん…俺…紗月が好きで…紗月と…寝た」……嘘……嘘……嘘…「嘘だよ…」「嘘じゃない…紗月目当てでココに来たんだよ…」 「嘘ょ…嘘だよ!だって…あたしだってゆきの事…好きなんだよぉ!?」そうだった。友香は小さい頃からゆきに恋愛感情を持っていたのだ。実はゆきと友香は実の兄弟ではないのだ。可愛いゆきが大好きだった。「お姉ちゃんっ!」と微笑んでくれるゆきが好きだった。ダメな気持ちだと分かっていても、愛しい。可愛い。…好き。 「大好きなの!あたしだって…あたしの方が…好き…」「姉さん…俺たち…兄弟だろ?ダメだよ!」「紗月が好きなの…?」「好きだ…何よりも!自分よりも家族よりも…大切な…人なんだ…」認めたい。認められない。絶対に。ワタサナイ…アタシノモノ…アタシノ…「負けない!紗月には絶対…ゆきはやるもんか!誰にもやらない…あたしのものよ!」友香の胸に憎しみが沸き上がる。友人に愛している人を奪われた憎しみ。絶対に…許さない…! 友香は携帯を取り出した。パシャッ☆ 「!?なっ…何して…!?」二人がお風呂で、しかも裸で一緒の写真。この写真を寮にばらまけば、確実に紗月は退学になるだろう。カチカチカチカチ…「ふふっ…撮っちゃった…?二人がえっちした後の写真っ?」「な…」「消して欲しい?じゃあさ…あたしともえっちしてょ…」