俺は少し緊張と興奮をしていた。
惠子…何処かで会ったことがあるような…
「小倉君、私は確かな君の子供が欲しいのに違いないが…いつもセックスの場に立ち会うと言っても海外出張もあるしなあ」
「あ、いえ。社長、基本的に、ですから。社長が奥様と私を信頼頂ければ必ずしもそうとは申しません。基本的にです」
「ああ、そうか。もちろん私は惠子を信頼しているし、君も信用するよ。…でも、何だな、惠子と君のセックスに立ち会うのも…忸怩たるものがあるね。情けない自分が居るよ。…その、君らのセックスを見ていて、突然チンポが立たんもんかね」
「社長、実はその狙いもあるんです。そうなればなったで社長のチンポが…あッ、奥様失礼!その勃起したら私、即、社長と入れ替わります。私と替わって社長がそのまま奥様とセックスを続ければ宜しいんです。奥様のオマン…いえ、中に私の、その、私のモノが入っていても社長と入れ替わりますから…」
「おぅ、それもそうだな」
時計を見ると午前2時前だった。
「それでは社長。ご成約頂いたと言うことで宜しいでしょうか。…その他のことは奥様と直接、打ち合わせさせて貰って宜しいですか」
「もちろん、もちろん!当然、当然。惠子と時間を決めて、会社に来てくれれば専務室は惠子一人だし…業者を名乗って受付で専務の名前を言えば案内してくれる手筈は整えるから」
「了解しました。それでは私、終電の時間ですので今夜はこれで…」
「おお、もうそんな時間か…こんな話しは時間が経つのが早い!そうだ惠子このまま駅までお送りしようじゃないか」
私は惠子と入れ替わり後部座席に座った。
すれ違う時の横顔?
そうだ?思い出した?
女優の高橋惠子だ?若い頃の?
いつかレンタルで借りたDVDの少しエッチ系の映画。
和服姿の高橋惠子がM字開脚をして男優が股間に首を入れて高橋惠子の性器をスケッチする映画を見た
男優は確か、中村かつお?…そうだ、若い頃の顔
この惠子はパンツスーツ姿で背がスラリとしている。髪は肩より少し長め
「結局、小倉君歳は幾つ」
社長が半身になって俺に歳を尋ねる。
「結局」の使い方がおかしいと思ったが、
「私の歳ですか…経歴書の通り、今年二十歳です」
「ハタチか…いいなあ若くて…結局、惠子とは一回り違う訳だ。良かったな惠子。小倉君が若くて」
と惠子に言った。…はい…と頷きながら小さな声で惠子は言った。