元々、冴子は性欲に乏しいという訳ではなかった。
崇高とさえ言える理性が、性に関する欲望を微塵にも表面化させなかったのだ、周りにも自分自身にさえも。
だが今は違った、淫らな妄想が冴子の全てを覆い尽くそうとしていた。
乳房を揉みしだかれている自分がいた。ワギナを無理矢理押し広げられ、何者かに侵入され歓喜している自分もいた。
全ては願望だった。
あり得ない、あり得ない、あり得ない?
冴子はそんな自分を否定した。だが偽りの思いは脆く儚い。増して身体の火照りは限界に達していた。
冴子が座っていた椅子が濡れていた。愛液が大洪水を起こしていたのだ。
(流石じゃのう、普通だったら疾うに乱れ狂っておる筈じゃのに、理性がそれを抑えておる。あれだけイヤラシイ汁を垂れ流しとるのに、身じろぎ一つしとらんわい)
老博士は憐れみにも似た視線で冴子を見ていた。
(そろそろ楽にしてやろうかのう… )
老博士は冴子に寄った。冴子はそれさえも気づかなかった。
嗄れた老博士の手が、そっと冴子の左の乳房に触れた。ピクリと冴子が反応した。抗う様子はなかった。
次に老博士は冴子の唇を奪った。?、それまでの欲望が一気に爆発するかのように、冴子は老博士に抱きつき貪るように唇を求めた。
老博士は床に押し倒されてしまった。白衣を脱ぎ捨て、プルオーバーのシャツをたくし上げ、冴子はEカップの整った美乳を老博士の顔に押しあてた。
冴子の願いは分かっていた。老博士はブラジャーを捲り、乳房を揉み上げながら乳首を吸ってやった。
「ああ〜ッ? 」
冴子の歓喜の声が辺りに響き渡った。
今度は、愛液でグショグショになったパンティの中に老博士は手を入れた。二本の指で荒々しく冴子の秘部をまさぐる。更に更に、冴子の歓喜の声が高まる。
クリトリスを可愛がってやると、ヒップをくねくねと悶えさせる。だから入れてやった、二本の指を。潤った冴子の膣は、なんの戸惑いもなく老博士の指を受け入れてしまっていた。
再び二人は唇を重ねた。まるで喧嘩の如く舌を絡め合い、その動きに合わせて秘部の中の指を出し入れする。
冴子の腰の動きが激しさを増す。冴子はもう指では我慢出来なくなっていた。
だから老博士のズボンを脱がし、パッチを剥ぎ取った。高齢の割には立派なイチモツがそこにあった―――