美希だった。
「あー、男子トイレから出てきたぁ、先輩ってそんな趣味があったんですかぁ?? 」
「…い、いや、酔ってたから間違っちゃった? 」
「探したんですよー 女子トイレに行ってもいないしぃ? 」
「ごめんごめん、何か用だった? 」
「実は先輩にお話があって… 」
美希のミルクタンクがプルルンンと揺れた。
「誰もいないところに行きませんか? 」
ドキンと胸の鼓動が高鳴る富継だった。
飲んでいた居酒屋がテナントに入っているビルの階段近くの隠れた場所に、富継と美希はいた。
必要以上に美希は、富継に近づいていた。もう少しでお互いのバストがあたりそうだった。
果茄がレズかどうかを確かめたい、それが美希の目的だった。
果茄がレズだったら速人を奪われる心配はない、最大のライバルが消える訳だ。
「先輩… 」
潤んだ瞳で富継を見つめる美希だった。
「あたしのオッパイ… 触っても良いですよ? 」
唐突な美希の言葉に一瞬だけ動揺を示した富継だったが、「ホントにいいの?? 」、と言って生唾を飲み込んだ。
(やっぱりこの人、レズに違いないっ? )
「だって先輩、ずっとあたしのオッパイばかり見てたから… 」
「? ごめん、綺麗なオッパイだから、つい? 」
「怒ってないから大丈夫ですよぉ? 嬉しかったから触って貰いたいんです?」
富継はTシャツの上からそっと美希の乳房に触れた。ブラジャーが邪魔で感触がよく分からなかった。
「美希ちゃん… 目をつぶってくれる? 」
美希は富継を見つめた。(果茄先輩って… 近くで見るとホントに綺麗だぁ、 なんだかレズの人の気持ちが分かる気がする… )
美希は瞳を閉じた。白く小さな顔の上で、長い睫毛が小刻みに震えていた―――