朝。電車が走る音が辺りに響く。 「ったく。っるせなぁ」 重い瞼を手でこすり、無理...
父の舌が…唾液を塗り込むように耳の中でイヤラシイ音を立てている… 気が遠くなりそう… ...
ハア…ハア… 耳の穴に舌を入れて…父が舐め始めた。 真弓の背筋に鳥肌が立つ。 父の手...
涼子の手は…だんだん息子の体に巻き付き始めた… 舌が…絡み合ってきた… ハア……ハア…ハア...
母の声が…女に変わり始めるるのが真弓にもわかった。 (裕之のヤツ…) 切なそうだが、も...
ベランダの洗濯物を見に来た涼子… 部屋から見ている裕之… 涼子は何度か視線を合わせたが...
孝行はひと唾飲み込んでから続けた… 「父さんは…母さんを心から愛してる…それはわかってくれ…...
真弓はしばらく考えていた。 このままじゃ、家族が変になりそうだとは思う。 確かに孝行の言う通り...
そのうち、自虐的に笑った。 「この家どうなってんのかしら」 「…」 「血…なのか...
翌日… ひと晩でも時間がたてば昨日よりマシだったが、三人が会話を弾ませる事など無理だった。 し...