全部、全部、全部
話してしまった。
「俺、もう、解んない」
泣き枯らした声でぽつりと呟く俺を、秋人はキョトンとして見ていた。
…あ、そうか、忘れてた。男同士だったっけww
気持ち、悪がられるかなあ…まあ…いいや。
もう、いいや。墜ちるならいっそどん底。
だが、秋人はポンッと肩を叩いた。
しかも陽気に、強く。
「…お前、バカ?」
いきなり言われた。
なんだ、そのダメ出し。
「問題、なくね?」
…?
俺がぼんやり見返すと、秋人は眩しいくらいニッコリしてみせた。
「だってさ、葉瑠先輩もお前が好きで、お前も葉瑠先輩が好きなんじゃん。
ならなんの問題があんだよ…素直に好きでたまんないってイヤいい話じゃね?」
いや。
いやいや、でも…。
「疲れる…って、言われたし…」
あー!
友達にこんなグチグチ言う俺って、想像もしてなかった。 なんか、めちゃくちゃ恥ずかしい。
今まで、まともに恋してこなかったツケだ。
あと、まともに、友達も作って来なかったからこういう状況だけでも…。
いっぱいいっぱいです。
そんな俺を見て、秋人はさらに笑った。