強引に舌をねじいれて先輩のなかを探る。
抑えが…歯止めが効かない
このままじゃ確実に「友達関係」には戻れない。
でも引き返せない…引き返さない!
嫌がって首をねじってキスを避けようとするから、その首筋に舌を這わせる。
「や…だって!怒るよ、誠司君!」
「先輩…先輩」
悠先輩、大好きだ。
耳元で囁いて、制服のボタンを外していく。
片手で両手を抑えながら。
「だって…僕は…」
戸惑うような、曖昧な目。そんなんじゃやめないよ…
逃げる舌を執拗に追って絡める。
ある一瞬の刻を越えた時、ふっと抵抗がやんだ。
体から力が抜けてパタリと両手がベッドに沈んだ。
「…」
先輩を見つめる。
初めて見る顔だった。
予想していた諦め顔じゃなく、潤んだ目で、赤面している先輩がいた。
「誠司…」
困惑してる声。
不器用で、天然で、冷静で…優しい人。
俺が命懸けで守りたい人。
そうだ、守ってやらなきゃ
甘い、甘いキスをする。
「今だけでいいから…悠、俺のことだけ見て…」
俺たちは初めて、ちゃんと唇を重ね合わせた。
お互いの気持ちが通い合う甘く切ないキスをした…。